脱衣プレイ。それは非常にシンプルながら、
長い間支持され続ける魅惑のプレイ。

例えば野球拳や脱衣麻雀、
あるいはブロック崩しなど。
そこに「脱衣」の要素を加えてやるだけで、
人は恐ろしい程熱狂するのだ。

無論、私弘世菫も御多分には漏れず。
脱衣プレイに魅了された一人だった。

そんな時だ。荒川憩から連絡があったのは。


『弘世さん弘世さん、面白いもんがあるんやけどーぉ』
『なんだ荒川。また変なものでも開発したのか?』


荒川病院のナース、荒川憩。
だがその顔は表の顔。実際には、
いかがわしい医療器具プレイが好きな変態である。
噂によればそもそも医療関係者ですらないらしい。
つまりは純粋な変態だ。

そんな荒川は、日夜妖しげなグッズを開発しては、
テスターとして私を利用している。
まあ、主に被害に遭うのは照なわけだし、
私としてはそれなりに重宝している。


『ご明察ーぅ。ブロック崩しボールですよーぅ』
『……とりあえず説明を聞こうか』


そんな荒川が今回用意したものがこれだ。
『ブロック崩しボール』
荒川曰く、服にぶち当てれば衣服が破れ、
肌に直接ぶち当てれば
相手を感じさせる事ができるらしい。


『普通に脱がせた方が早くないか?』
『わかってませんねーぇ。
 少しずつ破けてくのがやらしーんですよーぅ』

『想像してみてーぇ。あのバケモンが、
 戸惑いながら少しずつ肌を露出してく様を』


一理ある。あいつは割と平気な顔して
すぽーんと脱いでしまうからな。
たまには慌てる姿を見せて欲しいと思っていた。


『悪くないな。人体に影響はないんだろうな?』
『もっちろーん』
『よし。使わせてもらうとしよう』

『まいどありーぃ。お代はいつも通り、
 使用レポートで結構ですよーう』

ニッコリ笑顔を見せながら、
荒川はボールを私に手渡した。



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「というわけでブロック崩しさせてくれ」
「病院行く?」





流石に本人の合意を得ないのは問題だろう。
正直に照に説明する。
案の定、照は『理解できない』とばかりに目を閉じた。


「脱がせたいなら普通に脱がせればいいじゃない」
「だからそれじゃあ面白みがないんだよ」

「面白みのためだけに制服を破かないで欲しいんだけど」
「心配するな。ちゃんとスペアは用意している」
「スペアを用意できてるのがすでに心配の種なんだけど」


言いながらも、本気で抵抗するそぶりはない。
いい加減長い付き合いだ、もうわかっているのだろう。
本気の情熱を見せた私の前に、
説得は無意味である事を。


「感謝してよね。普通の子なら、
 こんな事許してもらえないよ?」
「わかってるさ。埋め合わせは後日ちゃんとする」
「とおりもん20個セットね」
「いいだろう」


商談成立だ。照はベッドに寝ころんだまま、
『カモン』とばかりにこちらを見つめてくる。





「はい。好きなだけぶつけて。
 でも痛かったら怒るから」
「その点は心配ないさ。安心の荒川印だからな」


私は精神を集中すると、第一投を投げ入れた――



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一心不乱に投げ続ける。
少しずつ照の制服が破け、肌が露になっていく。


「これは予想以上にエロいな」
「喜んでいただけて何よりだよ、変態」


服は着ている。だが、ボールが的中した部分は
まるでブロックが崩れるように消え失せて、
その部分だけ肌がむき出しになる。

普通に脱がせただけでは味わえない、
奇妙な淫靡さと背徳感。
あえて例を挙げるなら、
ストッキングを力任せに破るような
感じだろうか。


「もういいでしょ?自分から脱いでいい?」


照も恥ずかしいのだろう、
普段は平然とすっぽんぽんになるくせに、
今回はちゃんと頬を染めている。
この顔が拝めただけでも、
甲斐があったと言えるだろう。


「駄目だ。私が責任もって全部破る」


私はほくそ笑みながら、
さらにボールを投げ続けた。


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興じる事10分後。
私は照を全裸にする事に成功した。





「満足した?」


不服そうな表情で問いかける照。
愚問だ。確かにかなり楽しめたのは事実だが。


「本番はむしろこれからだ」


荒川情報では、ボールを直接肌に当てると
性感を刺激できるらしい。
軽い催淫効果もあるのだとか。

自分の腕で確かめてみたが、
確かにゾワゾワと毛が逆立つような、
不思議な快感が伝わってきた。


「いくぞ」


まずは小手調べだ。
太ももに狙いを定めてスローイン。
ボールは吸い込まれるように太ももめがけて飛んでいき、
『ポコッ』と照の肌を打った。


「んんっ……!」


それまでは『バカなんじゃないの?』と
呆れ気味だった照。

だがボールが肌に当たった途端、
悩まし気に体をくねらせる。


「いい反応をするじゃないか」


続けざまに投げ続ける。腕、足、お腹、尻。
ボールが接触するたびに照は体を硬直させて、
熱い吐息を漏らして震える。

軽いSMをしている気分だ。


「はぁっ、はぁっ……」


無意識か。大事な部分は手で徹底防御していた照が、
そのガードを崩し始める。
そのすきを見逃す事無く、私は一点を狙い撃ちした。

そう、とがり始めた胸の突起を。


「ひぁぁあんっっっ」


ボールが乳首に当たった瞬間、
照の体が弓なりにのぞける。
相当な快感だったのだろう、
普段は聞けないような鳴き声が部屋に響いた。


「んっ……ふぅっ……!」


たった一撃。なのに、照の乳首は限界まで勃起する。
充血しピンと固くとがり切った乳首は、
『もっともっと』とねだっているようにすら見えた。

そういう事ならくれてやろう。
さっきとは逆の乳首にも一撃を加える。


「ひあぅっっっ!!」


全身を激しく硬直させる照。もしかして、
乳首だけでイッてしまったのだろうか。
喘ぐように肩を上下させながら、
ベッドにくったりと身を預ける照。

今も乳首がヒクッ、ヒククッと
余韻にひくついている。


「て、照……大丈夫か?」


乳首だけでこの効果とは。流石に不安になってくる。
照もイッてしまったようだし、
この辺でやめておくべきか。

照は問い掛けに答えなかった。
だが、目をとろんと潤ませながら、
自らの手をを秘部へと伸ばし――

くぱり、と花弁を開いて見せた。





腰を持ち上げ、秘部を目の前に突き出して。
陰核を、秘部をさらけ出す。
一度として触れていない蜜壺は、すでに
ねばっこい愛液を垂らしていた。


「それがお前の答えって事か」

それならこちらも容赦はしない。
身長に狙いを定め、私はボールを投げつける。
放たれたボールは一直線に照の秘部めがけて飛んでいき、

『ぐりゅっっっ』と、照の陰核を押し潰した。


あの照が絶叫をあげる。


「ん゛ぁぁぁ゛あ゛ーーっっ゛っ!!!」


ビクンッ、ビクンッ!!と病的なまでに体を跳ねさせ、
照が絶頂に昇りつめる。
相当苛烈な刺激だったのだろう、
ビュッ、ビュッッと愛液が
膣口から断続的に噴き出し続ける。


「はぁーーっ、はぁーーっっっ!!!」


数十秒、照はひたすらイキ続けた。
そうでもしなければ耐えられないのだろう、
まるで犬のように舌を垂らし、
よだれを撒き散らしながら喘ぎ続ける。

たっぷり1分はそうしてもだえ続け、
ようやく戻って来れたのか、。
ぐったりとベッドにつっぷすも、
いまだ腰は余韻に跳ね続けていた。


(……これはある意味失敗作だな)


あまりに効果があり過ぎる。
こんな快感が『普通』になってしまったら、
普段のセックスにも悪影響を及ぼすだろう。

私はボールをしまい込むと、
照を解放する事にした。



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『てる崩し』クリア
おめでとうございます!

そしてこんなアホなお話を読んでくださり
ありがとうございました!

なお、画像および素材については
『若鶏にこみ』さんに提供いただきました。

ブロック崩しのプロトタイプを見せた2時間後くらいには
差分も含めたエロイラスト叩き付けられて
正直ドン引もとい感動しました!
ありがとうございます!